自民党政調女性活躍推進特別委員会に参加しました。

山田美樹事務局長、堀内詔子委員長の下に開催された自民党政調女性活躍推進特別委員会に参加しました。
本日の講師は菊名記念病院循環器センター センター長の本江純子先生です。
実は本江先生は私の日大医学部の同窓生でして、また、三ツ林裕巳先生が循環器内科の先輩であることもあり、本日お越しいただくことになりました。
本江先生は学生時代から非常に優秀な方であると共にコミュニケーション能力も高い素敵な女性で、心臓カテーテル治療の大家です。
本江先生は日大医学部卒業後、第二内科(循環器内科)に入局、その後救命センターのCCU、湘南鎌倉総合病院の循環器部長、府中恵仁会病院の心臓血管センターを歴任され、現在、菊名記念病院の循環器センター長を務められています。
菊名記念病院では同僚の脳外科の女性医師が院長をされているそうで、まさに女性活躍を実践されています。
また、日本心臓血管インターベンション治療学会(CVIT)の理事を8年務められ、働き方改革の小委員会の委員長をされました。
本江先生からは
・女性活躍が出来る環境は、すべての人が活躍できる環境と同義である。
・女性活躍というのは、女性だけではなく頑張った人誰もがしっかりと評価されるシステム(=報酬)が必要になる。評価・報酬は平等であるべきで、具体的にはオンコール手当などの拡充が必要である。
・現在、日本循環器学会において、女性医師の比率は、理事が6.5%、評議員が11.7%、専門医が10.8%となっている。
・女性循環器医のコンソーシアムが2018年に発足、2019年には日本循環器学会においてダイバーシティシンポジウムが行われ、医師の働き方改革についての提言が行われた。
といったお話をいただきました。
国会議員の先生方からの質問と本江先生のお答えは
・医師の働き方改革に関して、今回の法律が出来たために、働きたくても働けない医師が出てくる。特に若い医師は若い時に重点的に鍛える必要があるのではないか。
 ⇒地域格差が大きい。帰れる時には帰る。休む時には休むという姿勢が必要になる。
・女性として自分の中で困難を感じたときはあるか。
 ⇒若いころは女性が少なかったこともあり、先輩医師が気を使って色々なところに連れて行ってもらったが、逆にその先輩医師と噂を立てられた。鈍感力も必要だ。日本では女性は受け入れられなかったので、論文で勝負しようと思った。病院の勤務医の給与が低すぎる。倍は必要だ。ヘルパーやベビーシッターも必要だ。
・幹部の女性比率を上げなくてはならないのではないか。
 ⇒現在学会においても女性の比率を決める方向になっており、よい流れであると思っている。昔に比べると女性が上位に行くことが増えてきている。英語論文においては差別がなくなってきていると感じる。
・医師同士のパワーカップルで困ったことはないか。
 ⇒日本の女医の中では海外で頑張っている人もいる。海外では男性トイレに汚物交換をできるところもある。医師同士の結婚もあるが、最近では女性医師は他業種の方と結婚する人も多い。男性が子育てをするケースも多い。働き方関連について、現在カテーテル治療等は3Kに数えられ、嫌がる人も多い一方で、やる気のある医師もいる。医学部生にリクルート活動をしっかりと行いたい。
・女性の心臓疾患に関して、さらに充実していくためにはどうしたらよいか
 ⇒ガイドラインが出来ている。女性は我慢強いこともあり、典型的な症状が出にくい。女性の医療に対する標準化が必要である。
私からも、
本江先生は女医で、循環器センターのセンター長を務められている。特に男性医師を指導する時、或いはマネジメント全般において重要視されていることはあるかと質問しました。
本江先生からは、
・部下も自分のキャリアを見て納得してくれている。
・論理的に話すことが大切である。
・女性らしさという面では、厳しさと優しさを両輪に、風通しの良い職場を目指している。
とのお答えをいただきました。
本江先生は非常に頑張っていられます。
今後さらに女性医師が活躍する社会になっている中で、是非、先頭を切っていっていただきたいと思いました。